香典辞退を伝えたのに持参されたら?断るべき?受け取るべき?

参列マナー

近年、家族葬の増加に伴ってか、「香典辞退」の形をとるご葬儀が増えてきたように感じます。お葬式の担当をしていると感じるのですが、メディア等のイメージで何となく「香典辞退」を選択している方が割といますので、この記事では、香典辞退のメリット・デメリットを現役の葬儀屋さんが体験談も含めて解説します。お葬式で香典辞退を考えている方には非常に有益な内容になっていますので、是非最後までお読みください。

香典辞退とは

香典辞退とは参列者の方から香典を一切受け取らないという事です。私の経験上での話になりますが、香典辞退を選択される一番の理由は「生前の故人の遺志」によるものです。それでは何故、自分のお葬式で香典を辞退するのか、それは参列者となるであろう生前にご縁のあった方々に、お香典という負担を掛けたくないという事が主な理由だと思います。

香典辞退のメリット・デメリット

香典辞退のメリット

◆参列者の方がお香典を用意する手間や負担を軽減できる

◆故人の遺志が尊重できる

◆遺族の香典返し(後返し)の準備の負担を軽減できる ※葬儀当日に準備する香典返し(即返し)は葬儀屋さんがすべて手配してくれるので、大きな負担にはなりませんが、大きな金額を包んでくれた方(主に親族)には後日「後返し」と言ってべつに香典返しを送るのがマナーとされておりこれが結構大変です

香典辞退のデメリット

◆参列者が戸惑う可能性がある(お香典を渡すのがマナーと考えている人も多い為)

◆一部の親族や関係者に納得してもらえない可能性がある

◆香典辞退がしっかりと伝わらずに、当日参列者が香典を持参れる場合がある

香典辞退を確実に伝える方法

上記のデメリットにあるように、香典辞退が参列者に伝わっていなかった為、香典を持参されてしまうケースというのは良くあります。当然遺族は断るわけですが、わざわざ「香典袋」を買い、慣れない筆ペンで表書きを書いて持参した方の「えっ嘘でしょ💦」と言わんばかりの悲痛な表情は何とも言えないものがあります。ここからはそんな事にならない為にも確実に香典辞退を伝える方法をお伝えします

訃報通知に「香典辞退」である事を明記してもらう。FAXや最近ではメールやSNSで葬儀の日程を伝える訃報通知に「誠に勝手ながら香典の儀は辞退させて頂きます」等の文言を入れて発信します。訃報通知は葬儀屋さんで作ってくれる事がほとんどの為、「香典辞退」の場合は上記文言を入れて貰いましょう

親族や知人(特に高齢者)には予め口頭で伝えておく。いくら「訃報通知」に「香典辞退」の文言が入っていても、意外と見ていない人は多いです。特に高齢者の方程、「お葬式」=「お香典」となっている方が多いので、その方の為にも直接口頭で伝えるようにしましょう。また伝える際も「お気持ちだけ頂戴します」等紛らわしい言い方は避けて、ハッキリ「香典辞退」であるとお伝えした方が良いです

香典を持参された際の対応

それでも、香典を持参されてしまった場合の対応として、これはあくまで個人的な意見ですが

基本的には「辞退する意向を伝えつつ、強く拒みすぎない」のベストだと思います

無理に断ると相手が困ることもある為、あまり強く断りすぎないように注意しましょう

まとめ

最後にこの記事のまとめです

  • 香典辞退にはメリット・デメリットがあるため、家族でしっかり話し合うことが大切
  • 事前の伝え方を工夫することで、持参されるケースを減らせる
  • 香典を持参された場合は、相手の気持ちも考えながら柔軟に対応する

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