最近は「家族葬○○円」「火葬式△△円」といった、明確な料金設定の葬儀プランが増えています。
費用が明示されていることで安心感がある一方、内容を誤解してしまうケースも見受けられます。
今回は「戒名」について、実際にあったご相談をもとに、注意点をお伝えします。
■ 直葬スタイルを選ばれたご家族のケース
あるご家族は、宗教儀式を行わない「直葬(ちょくそう)」を選ばれました。
火葬場でお花を手向け、静かに見送る無宗教スタイルで、僧侶の手配や読経などは一切省略したシンプルなお見送りです。
そのため、お打ち合わせの時点でも「お経は不要」「宗教者は呼ばない」とはっきりご希望をいただいていました。
■ 火葬前日に「戒名ってどうなってますか?」
しかし、火葬前日になってご家族からこんなお問い合わせが。
「ところで、戒名ってもう付いてますか?」
お話を伺うと、「家族葬セットに戒名も含まれていると思っていた」とのことでした。
実際には、今回のプランは【直葬=僧侶なし】であり、戒名の用意も、宗教者の手配も行っておりませんでした。
■ 僧侶のお経も「入ってると思ってた」人は多い
このような誤解は、決して珍しくありません。
戒名だけでなく、「お坊さんのお経も料金に入っている」と思っている方も非常に多いです。
パンフレットやチラシに「○○円でできます」と大きく書かれていると、
どうしても「葬儀一式がすべて入っている」と感じてしまうものです。
しかし、実際には「宗教儀式の有無」や「僧侶の手配」はプランによって異なり、
含まれていない場合も多くあります。
■ 最初の打ち合わせが肝心
こうした誤解を防ぐには、最初の打ち合わせ時にしっかりと確認することが重要です。
- 戒名は必要か?
- お経をお願いしたいか?
- 僧侶の手配はどうするか?
特に宗教儀式の有無は、葬儀のスタイルに大きく関わる部分です。
「必要ない」と言っていた方が、前日になって「やっぱりお願いしたい」となると、
スケジュール的にも手配が間に合わないケースもあります。
■ まとめ:葬儀プランの中身をしっかり確認しよう
戒名やお経は、セットプランに必ず含まれているわけではありません。
また、僧侶の有無によって、葬儀の流れや雰囲気も大きく変わります。
事前にしっかりと確認し、必要な手配をすることが、後悔のないお見送りにつながります。
少しでも不安な点は、遠慮せず葬儀社に相談しましょう。
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