こんにちは、現役の葬儀屋です。
今回は「直葬あるある」シリーズとして、**火葬場での“ちょっと不思議な光景”**についてご紹介します。
舞台は神奈川県の市営斎場。
東京都内と違い、神奈川では市営斎場が主流で、火葬場の待ち時間は1時間〜1時間30分ほどあります。
この時間、一般的な葬儀であれば精進落とし(会食)を行うのが定番ですが、直葬となると少し事情が違います。
直葬の場合、予算の都合やシンプル志向もあって、食事がないことが多いんです。
さらに、火葬炉が空いている早朝の時間帯を選ぶご家族が多いため、「朝イチから親戚一同、控室で1時間以上待機」というケースも珍しくありません。
最初は「久しぶり〜!」なんて和やかムードなのですが、30分もすると話題が尽きがちに…。
すると、控室の扉を開けて、「まだですか?」と尋ねられることもあります。気持ちはすごくわかります。
さて、ようやく火葬が終わり、収骨(お骨上げ)。
これが終わると、皆さま「よし、じゃあ帰ろうか」となります。
するとここで、なぜか**“帰りの話”が突然スタート**するんです。
「タクシー、何人ずつ乗る?」
「誰と誰が一緒?」
「どこで昼ご飯食べる?」などなど…。
内心、「いや、この1時間半の待ち時間、ずっとあったんですけど!?」とツッコミたくなるのですが、ほとんどのご家族がこのタイミングで話し合いを始めます。
収骨室の前は、すぐ次のご家族が来ることもあって、火葬場職員の視線が刺さることも…(気のせいかもしれませんが、あの目線はなかなか強い)。
そこで、最近は「この待ち時間の間に帰りのことを相談しておいてくださいね」と事前にご案内するようにしました。
が――結果は変わらず。
「なぜみんな、今!?」
この“収骨後あるある”、いまだに私の中での謎のひとつです。
まとめ:
直葬という選択が増えてきた現代、火葬場での過ごし方にも色々なドラマがあります。
親戚と久々に顔を合わせる時間、何気ないやりとりの中に、人の習慣や性格が垣間見える瞬間もたくさんあります。
今後も、そんな「葬儀屋だからこそ見える風景」を、ゆるく、でもちょっと深く、お届けしていきます。
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